恵賀くんが、特命で潜伏活動していたプロジェクトがいよいよ船出となりました。

110502_2.jpg
恵賀くん自身が、そのブログサイトのキャラクターに選ばれ、このような感じに仕上がりました。

左の画像は、トップページでたまに表示されるものです。




恵賀くんが、このプロジェクトを始めるにあたって、独りでブツブツ言いながらブレストした結果が、このホワイトボード↓

なんとかネタはありそうなので、無事に新プロジェクトはスタートできたのでした。

110502_1.jpg
......ということは、この『絵ごころ入門』はネタ切れということなんですね。
お知らせ】| 2011年5月 2日 | コメント(1003) | トラックバック(0)


いま恵賀くんは新規プロジェクト推進室に潜伏しながら、"教える人"と"学ぶ人"という二軸で、その定義を整理しています。
そして、こんな具合に構成されるのでは、とまとめてみました。

110425.jpg
ここから見えてきた定義として、
"教える人"には三段階【PRO】と【LEADER】、そして【MEMBER】。
"学ぶ人"には、主体的に"学ぶ人"と、客体的に"教わる人"の二分類。
......に分けられるということです。

したがって、この組み合わせの中で"教える"という行為が成り立ち、それぞれ内容や質、アプローチなどに特徴が出てくると考えられます。

いままとめている情報はいずれどこかで公開するとして、恵賀くんは口笛の音色を絶やすことなく、割とお気楽な調子でこのプロジェクトに取り組んでいる今日この頃でした。
お知らせ】| 2011年4月25日 | コメント(1092) | トラックバック(0)


恵賀くんは、大和社長からの指令について考えました。

「何かを教わる人や学ぶ人は、キャッチした情報を元に気づきが得られ、そこから自らの考え方を生み出し、それらによって行動を起こしていくーーそうした自己成長を期待をする人たちに向けて支援していくのが、教える人たちなんだ!」

そして元図をベースに、恵賀くんは次のような概念図を描きました。

予告編:教える人となるデザインマップ.jpg
「お、いいね!」
できあがった図案を見て、恵賀くんは満足げです。
教える人って、『キュレーション』と『インストラクション』で成り立つ。いやぁ、この『キュレーション』ってフレーズを使いたかったんだよね〜」

ところで、キュレーションとは何か?

佐々木俊尚氏の著書『キュレーションの時代』では、こう定義されています。
無数の情報の海の中から、自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ、そこに新たな意味を与え、そして多くの人と共有すること。

「......ということは、教える人はソーシャルな人ってことでもあるんだな」と、恵賀くんはふんぞり返って頷くのでした。
お知らせ】| 2011年4月15日 | コメント(1125) | トラックバック(0)


恵賀くんが大和社長から命じられたのは、教える人を支援する役割でした。

そんな指令を発した大和社長。
おそらく恵賀くんの教え方に、なにやらインスパイアされたのでしょう。

そんなこんなで、まずは次のような体系図を示されました。
それを見た恵賀くんは、なんだかハリキっています!

教える人の鍛えるべき要素とメカニズム.jpg

お知らせ】| 2011年4月13日 | コメント(944) | トラックバック(0)


【ブログ記事の書き方】

ブログ記事の書き方を説明する前に、『ビジネスに役立つ絵ごころ入門』のコンテンツ形態を「コミック・ノベル」にした理由をお伝えしておきます。

それは......
『自らの強みを常に磨いていくために、Blogというセルフ・メディアを活用するべし!』

これが当方のBlogづくりに対する動機付けです。
したがって、絵が描けるスキル(讀賣新聞でイラスト佳作をいただく)と文章が書けるスキル(オール讀物推理小説新人賞で最終候補作になった)を錆び付かせないようにと、この『ビジネスに役立つ絵ごころ入門』を始めたのです。

ただ、Blogへの取り組みが自らの重荷にならないよう、楽しみながら続けられる軽いテイストにしております。いわば、シンプルな絵とライトな文章で仕上げているって具合です。

配信の仕方としては、1話を3分割して月曜日に《課題編》、水曜日《解決編》、そして金曜日には《学習編》としました。

そして本題。
記事を書くプロセスとしては、以下の具合です。

①『コーネル・メソッド・ノート』でネーム作成[15分]

110205_1.jpg
② 漫画パートを専用紙に、コミックペンで手描き[60分]

110205_2.jpg
③ スキャンし、グラフィックソフト「Seashore」で彩色[30分]

110205_3.jpg
④  文章パートを、エディター「mi」でベタ打ち[15分/編]

110205_4.jpg
⑤ MovableTypeへの記事アップ〜文字装飾[10分]

こんな感じです。1週間の所要時間は180分ですね。

【ネタ帳】

2009年7月から2010年12月まで『描くチカラ研究日誌』というブログを続け、そこで描き溜めたイラストやアイデアがネタとなって蘇っています。

110205_5.jpg
これらを見直して、『絵ごころ入門』のBlogネタをEXCELでリスト化しています。

110205_6.jpg
以上によって、このブログが仕上がります。

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

本記事は、『ハッピィ・ナンバーワン日誌』からの再掲です。
お知らせ】| 2011年4月 6日 | コメント(1049) | トラックバック(0)


番外_恵賀くんへの辞令.jpg
大和社長は恵賀くんを見据えながら、「今日から君に新しい任務を言い渡すぞよ」と伝えました。
「君はどうやら人に何かを教えるのが好きそうだ」と述べた大和社長の言葉に、「見ての通りですよ」とばかり恵賀くんは胸を張りました。

「そこでだ。君にその教える専門家として、新たに立ち上げる部署へ異動してもらう。それに伴い、職場も変わる。よいかな」
大和社長からの急展開なそのひと言に、「ガガガ、ガ〜ン♪」と運命の旋律が恵賀くんの身を包みました。

恵賀くんの日頃の頑張りを評価したのか、単に苦情が出たから処理をするのか何ともいえないところですが、恵賀くんは自らの身に起きた変化を素直に受け止め、
「ではこれからどうしたらよいのでしょうか」
と、割とクールに言葉を返しました。
大和社長からは「来週には何か展開があるから、それまでは身辺の整理でもしていなさい」的な指示です。
「う〜ん」と複雑な心境で唸りながら、恵賀くんは社長に挨拶もせずその場を去りました。

つづく
お知らせ】| 2011年4月 4日 | コメント(962) | トラックバック(0)


011_ビジョンが明確に伝わるメッセージ力_3.jpg
恵賀くんは社長室をゆっくりと歩き回りながら、大和社長を一瞥し、
「"社会"とは何を対象にしているのか。それを"貢献"するとはどういうことなのか?」
「"創造"とはどういう活動を指すのか。それが"発展"するとはどうなることなのか?」
と質問形式で語ります。

「勿体ぶるんじゃないよ」と言わんばかりに、大きく息を吐いた大和社長。
「まぁ、慌てなさんな」と言葉には出さずに、立ち止まった恵賀くん。

「社長が仰る一つひとつの言葉に理解ができても、その定義や認識は社員それぞれが違っています。聞き慣れたキーワードを並べても、聴いている方の解釈は異なってしまうのが現実なのです。ですから......」と、ホワイトボードを指さし、
「こうしてそれぞれのメッセージを示すモチーフを見つけ出し、絵を用いてビジュアル化することで、皆には同じ概念が伝わる。未知なる将来像にあきらかな方向性が示されるとさえいえましょう。したがって......」

恵賀くんは社長の手を取って、「こちらへ」と自分の職場まで案内しました。
「もうすでに当方が解釈した絵を職場で配布しております。ほら、ご覧のようにメンバーが互いに同じ価値観を共有しながら、話し合いが進んでいるでしょう」
確かに社員の対話の中には、恵賀くんの示したビジュアルが浮かんでいるように思えます。

「ほほう」と大和社長は唸りました。
「......で、いつこの絵を描いて、みんなと共有したのかね? なんだか時間の流れにつじつまが合わんが......」
という疑問などお構いなしに、恵賀くんは続けました。
「このような状態になれば、トップからのメッセージが共有化され、組織目標と個人活動のベクトルが合っていきます。こうした全社員の目標感を合わせることにこそ、経営トップとしての醍醐味があるとは思われませんか?」

恵賀くんはそう言い切ると、唇を細めて『ストレンジャー』の旋律を吹こうとしたその時です。
「よぉ〜く、わかった。では早速、君に辞令を与えよう!」
と、得意の口笛を遮るかのように、大和社長は恵賀くんの肩に手をやりました。
「えっ、え、え〜!」と大いに動揺する恵賀くんは、急なプレッシャーに弱いようです。

さて次回、恵賀くんの身に何が起こるのでしょうか!

第11話おわり
情報共有で描く】| 2011年4月 1日 | コメント(971) | トラックバック(0)


011_ビジョンが明確に伝わるメッセージ力_2.jpg
「君がここへ来るのを待っていたんだよ」
鼻息荒く社長室に飛び込んだ恵賀くんへ、大和社長が静かに告げました。
「私の方針説明で、君が『ダメだこりゃ』的な表情を浮かべておったのが目に入ったからね」
恵賀くんはその指摘に勢いが削がれたばかりか、「さすが社長。お目が高いですな」と"目が高い"を誤用しながらへりくだりました。

「社内での君の評判は聞いている。直面するいろんな課題に対して、絵を描くことで乗り越えていくらしいな」と、大和社長が続けます。
「だから君はここへ来た。私の下手くそな説明を何とかするために......」
その図星に一瞬たじろいだ恵賀くんでしたが、「はい。その通りです」と言い返しました。
「ほほう、ではどうすればいいんだ」と、大和社長は突っ込んできます。

「社長が仰る"社会貢献"や"創造発展"などは素晴らしいメッセージなのですが、どうもそれらのイメージがよくわかりません。そしてキーワード一つひとつが互いにどうつながり作用し合っているのかも、聴いている社員どもには理解できないんです!」
恵賀くんは社長相手にタメ口になるのを、必死に堪えました。

「そこで絵を描いて説明したらいいのでは、と私に提案するのだね」
「はい」と答えた恵賀くんは、「アンタ、ぼんやりせずに手伝って!」と社長秘書を顎で使い、ホワイトボードを社長の前に用意させたのです。

「では!」と恵賀くんは気合いを入れると、サササッと盤面にペンを走らせます。
しばらくして、ホワイトボードには大きな木が描かれました。
「これが社長のめざす我が社の将来像です!」

大和社長の右眉毛が、グイッとせり上がりました。
そしてゆっくりと口が開きます。
さらなる教えを請うため、......なのでしょうか?

つづく
情報共有で描く】| 2011年3月30日 | コメント(997) | トラックバック(0)


ザワザワとした雰囲気の中で、壇上の大和社長が声を枯らしています。
大会議室に社員全員を集めて、来年度の経営方針を伝えているのですが、どうも一人ひとりに響いていない様子です。
そうした社員の反応が大和社長を焦らせるのか、次第に語気が荒らげてきました。
参加している恵賀くんも、カメラ目線で「ダメだこりゃ!」的な表情を浮かべています。

大和社長が会社の将来を示す方向性には、「社会貢献」、「創造発展」、「顧客満足追求」など、いかにも尤もらしい言葉が並ぶのですが、心に突き刺さりません。
どれも抽象的でピンと来ないのです。

恵賀くんは心の中で呟きます。
「社長といえども意見しなくちゃ......」
そうして、大和社長の所信表明が終わったその足で、恵賀くんは社長室の扉を叩きました。

つづく
情報共有で描く】| 2011年3月28日 | コメント(1049) | トラックバック(0)


010_道に迷わない地図を描くポイント_3.jpg
恵賀くんは初瀬くんの目を見つめて、「常識の力を借りるんだ」と静かに告げました。
「逆に常識に逆らうと、伝えようにも伝わらないことがある。逆に......」

「地図では北が上になるから、東は右側で西は左側。だから、大阪から東京に向かう場合には、左から右へ流れるように描く。ほら、この新幹線のようにね。逆に東京から大阪への移動を示す場合は、右から左へと描く。逆に......」
と、恵賀くんは新幹線らしき絵を空中に描きます。

「人を描くときは、頭部を球体。身体を円錐にするとそれらしいよね。そこで男女の描き分けるには、その身体部分に特徴を出す。男性なら下にすぼませ、女性なら逆に拡げる。スカートをはいているかのように見せるわけだね。逆に......」
と、全身を使ってその形を真似ています。

「こうした常識的なモノの見方を利用することで、相手が受け取るイメージの威力が増すのさ。提案書などの資料づくりにも役立つよね」と、恵賀くんは手を挙げたり足を上げたり、はりきって説明をしました。
すると何だか楽しくなってきた恵賀くん。
そのままアップテンポな『ストレンジャー』を口笛で奏でながら、初瀬くんの存在を忘れて踊り続けました。

第10話おわり
情報共有で描く】| 2011年3月25日 | コメント(879) | トラックバック(0)


010_道に迷わない地図を描くポイント_2.jpg
取引先へなんとか辿り着き、そこでの商談を終えて会社に戻った恵賀くんは、早速初瀬くんの胸ぐらをつかみ、「アンタは地図の描き方さえわかってないのかよ!」と凄みました。
そしていつものように、恵賀くんは講釈を垂れ始めたのです。

「どうせアンタは、地図を作る際に大野主任へ『駅から何本目の道を曲がるのですか?』とか『ここの距離は何メーターありますか?』なんて聴いたんだろ。どうせアンタは......」
初瀬くんは、黙って頷きました。
「あんねぇ。初めて訪れる場所に対しては、正確に地図を作るなんて必要ないんだよ。行き先までの道順を印象として捉えて描く。歩行者の目線で!」といいながら、恵賀くんは紙の上にペンを走らせます。
そして次々と地図を描くポイントを描き並べたのです。

「まず、地図って上が北だという常識を持って見る。したがって、その法則には従うこと」
道幅によって、それぞれの道の違いを表すこと」
建物はその名称を読ませるのではなく、形でわかるよう象徴的に示すこと」
建物の向きは、道に沿ってどちらが入り口かで描く向きを変えること。ほら、この神社の鳥居のように」
「距離なんて測れないが、時間は計れる。だから不要な部分を省いたら、そこに所要時間を書き込むこと」
「さらに道を割愛する場合は、次の目印となるランドマークを必ず記しておくこと」
「徒歩はその道順を示し、一目で徒歩だとわかるように破線などを用いること。テクテクって感じに」

恵賀くんのアドバイスに、初瀬くんはただ頷くばかり。
「これで目的地に到着する地図を描けるよね」と、言いたいことを言い切った恵賀くんは、笑顔になりました。そして、お約束のごとくその場を離れます。
「おい、もっと何かアドバイスがあるだろ」と、特に疑問もなかった初瀬くんだけど、一応恵賀くんを呼び止めました。
さらなる教えを請うために......。

つづく
情報共有で描く】| 2011年3月23日 | コメント(914) | トラックバック(0)


010_道に迷わない地図を描くポイント_1.jpg
イライラと、恵賀くんは初瀬くんを睨みつけています。
初めて訪問する取引先への道順を、初瀬くん自身が描いた地図では辿り着かないのです。
それで二人は、さっきから同じ場所をグルグルと歩き回っていました。

「おい、どうして自分で描いた地図がわからないんだよ!」と、4年先輩の初瀬くんへ恵賀くんは怒り口調です。
「大野主任に教えてもらった道を、聴いたとおりにちゃんと描いたんだけどね......」と、無数の線が交差する手書き地図を初瀬くんは必死に読み取ろうとしています。
「Googleマップなんかで画面を印刷して、持ってくりゃよかったのに」
「ああいう地図っていろんなものが描かれているじゃん。余計にわかんないんだよ。こうやって実際に行ったことのある人の話を聴いて、描き写すほうが迷わないんだ」
「思いっきり、迷ってんじゃん」

恵賀くんは初瀬くんが手にする地図を取り上げ、「そりゃこんな地図じゃ、役に立たないよ」と吐き捨てました。
確かに、駅から延びる多くの道は聴いた通りかもしれませんが、正確に描こうとしてかえって複雑になり収拾が付いていないのです。

「その辺りの人に道を尋ねようよ」と恵賀くんは提案しましたが、「あんなちっぽけな会社、誰も知らん」と初瀬くんは辛辣に却下します。
どうしても自分が描いた地図で目的地に辿り着きたい様子です。
そんな初瀬くんに「会社に帰ったら、アンタに地図の描き方をたたき込んでやる!」と、恵賀くんは啖呵を浴びせました。

つづく
情報共有で描く】| 2011年3月21日 | コメント(912) | トラックバック(0)


009_頭にたたき込むための描く読書術_3.jpg
恵賀くんが最近お気に入りなことは、懇願しているくせにその姿を隠そうとする相手を眺めること。
だから、「おい、本の内容を絵にするって、どういうことなんだよ」と焦る高取くんを見ていると、なんだか嬉しくなってくるのです。

恵賀くんは、満足げに口を開きました。得意の説明口調で語ります。
「自らのレベルアップに役立てる"本の読み方"はたくさんあるけど、ボクが勧める方法は、インプットした内容を自らがオリジナルな表現によってアウトプットしていくこと。つまり描くという行為を通じて、それを成し遂げることなんだ」

眉をしかめる高取くんに対して、「例えばね」と恵賀くんは続けました。
「翻訳家が自分の中にいると思えばいい。書物から得られた情報を、自分にとってわかりやすくまとめ直す役目。それを絵を描くことで適えてしまうんだ。ただ全ての情報を訳すわけにはいかない。自分として必要だけど腹落ちしていない事柄だけに着目すればいい」

恵賀くんは「じゃぁ、得られた情報を描くポイントをまとめるね。今回のことを例にすると......」といいながら、
「まず訳したいテーマに対して、もっとも大きな存在をシンプルに描く。今回は地球だよね。そこに関係性のある対象をバランスよく配置していく。特に重要な対象は、線種を変える。たとえば太線や破線などにして調子を変え、注意を集めるんだ。今回は温室効果ガスや太陽から送られるエネルギーに注目するように。......ほらね。絵にしながら理屈がまとまってきて、描くというプロセスによって理解が深まっていくだろ。できあがったら、その絵を見直すことによって記憶への定着がググンと進むんだ」
と言い終えると、高取くんを指さしました。

「だからアンタのように、ただ漠然と本の文字を追っているだけでは、何にも頭には残らない。ハッキリ言ってアンタの読書は、時間の無駄なのさ」
「えぇ〜、きつぅ〜」とたじろぐ高取くんを尻目に、恵賀くんは口をすぼめてお得意のビリー・ジョエル『ストレンジャー』を奏でるのでした。

第9話おわり
自己実現で描く】| 2011年3月18日 | コメント(980) | トラックバック(0)


009_頭にたたき込むための描く読書術_2.jpg
恵賀くんは、高取くんが音を上げている本を取り上げて、パラパラとめくりました。速読するかのように、眼球が上下へと激しく動きます。
高取くんは興味深く、その様子を眺めています。

しばらくして恵賀くんが「ねぇ、一体全体ここに書かれている何がわかんないの?」と問いかけると、「たとえば地球の温暖化。どうしてそうなっちゃうのかって、一応自分では理解できているんだけど、知識のない人たちにわからせるとなると難しくってね」と高取くんは答えました。
「では落ち着いて、ボクの説明を参考にしてね」と恵賀くんは、別に慌ててもいない高取くんに告げました。そしてペンを取り出し、紙をデスクに拡げ、高取くんに視線を投げました。

「この本の中で、一番大きな存在って何?」
「そりゃ、我が故郷、地球だよ」
「では地球を紙の真ん中に描く。その時に注意しなければならないことは、絵に凝らない。本の内容の理解がメインだから、サクッと簡単に描けばいいんだ。ほらね」
恵賀くんはクルリとペンを操り、地球らしき絵を紙面に描きました。

さらに恵賀くんは、「温室効果ガスを地球のまわりに配置して......」と続けます。
「我々の活動から吐き出されるCO2などが温室効果ガスとして、太陽から受ける日射エネルギーをため込み、その結果、地表に熱が......」
「そうやって絵にして理解する方法も考えたさ。ま、一つの方法としてね......」と言いながら高取くんは立ち上がり、恵賀くんの背中にまわって描かれる絵に見入っています。

「はい。これで出来上がり」と恵賀くんは、地球温暖化のメカニズムを一枚の絵に表したあと、「ね、絵にしながら本の内容をまとめると、中身を把握しやすいよね。では、さらば」と立ち去ろうとしました。
「おい、おい」と高取くんは慌てて、恵賀くんに追いすがります。
さらなる教えを請うために......。

つづく
自己実現で描く】| 2011年3月16日 | コメント(1062) | トラックバック(0)


009_頭にたたき込むための描く読書術_1.jpg
アハアハと笑いながら、恵賀くんは高取くんの寝顔を眺めています。
しばらくして、恵賀くんは声を上げました。
「おい、そろそろ起きろよ!」

高取くんはその声にビクッと身体を反応させるや、両眼の焦点を合わせました。
「おまえ、仕事中に寝るんじゃないよ」と、微笑みながらも恵賀くんは畳みかけてきます。
6年先輩に対しても、ちょいと相手の弱みをつかむだけで、もうタメ口なのです。

高取くんも負けてはいません。
「寝てるんじゃない。ちょっと集中力が欠け、意識が朦朧となって、視野がぼやけてきて、時間の経過がわからなくなっただけだ!」と、寝ていたことを別の表現に変えて反論しました。

そして「俺のせいではない。コイツが悪いんだ!」とやや興奮がちに、デスクの上で開いてた本を見せつけました。
「地球環境保全における企業コンプライアンスのあり方って、こんな高尚なテーマ、おまえにゃわからんだろが!」とあきらかに自慢入りです。
「寝てたくせに......」と恵賀くんは静かに抵抗しましたが、高取くんはそれに応えず「本など読むことぐらい容易いのだが、如何せん頭には内容が全く残らんのだ......」とため息。
高取くんは経営企画室でCSRを担当しているため、書籍に記述された内容を頭にたたき込まなければならない立場なのでした。

「許して欲しかったら、読んだ本の内容を把握できる方法を教えろよ」とリクエストしてくる高取くんに、「このまま教えなかったら、何を許さないのだろうか?」と疑問をよぎらせながら、「それだったこんな方法はいかが?」と恵賀くんは半笑いで立ち向かいました。

つづく
自己実現で描く】| 2011年3月13日 | コメント(950) | トラックバック(0)